私は、派遣社員ですが、派遣先の正社員と同じ時間勤務しています。仕事内容も、正社員と同じ仕事をしています。しかし、派遣先の正社員には実費分の交通費が支払われているのに、私には支払われていません。支払ってもらうことはできないでしょうか。
2025/10/10
支払わさせることができる可能性があります。
【解説】
派遣法は、派遣元に対して、派遣労働者の「基本給、賞与その他の待遇のそれぞれ」について、派遣先で雇用されている「通常の労働者」との間で「不合理と認められる相違を設けてはならない」旨規定しています(派遣法30条の3第1項)。
厚労省は、この規定の運用について、「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針(平成30年厚労省告示第430号)」を定めています。この中で、ご質問の「交通費」すなわち通勤手当については、「派遣元事業主は、派遣労働者にも、派遣先に雇用される通常の労働者と同一の通勤手当及び出張旅費を支給しなければならない。」としています(指針第4、3(7))。
待遇の設定に当たっては様々な要素が考慮されますが、今回のケースの相違は不合理であると認められる可能性が高いです。
なお、ご自身の労働条件と比較すべき派遣先の「通常の労働者」の待遇が分からない場合、派遣元に対して、待遇の相違の内容及び理由について説明を求めることができます(派遣法31条の2第4項)。この規定を活用して、派遣元と交渉することが考えられます。
- 「裁量労働制の拡大に改めて反対する幹事長声明」を出しました 2026/2/20
- 労災保険制度に関する意見書と労働者性に対する声明を出しました 2026/2/20
- 2026新人・若手弁護士向け学習会開催のお知らせ 2026/2/14
- 労働判例命令研究会のご案内【3月16日(月)】 2026/2/10
- 労働者の権利364号(冬号)を発行しました 2026/2/5
- 法曹界を目指す方々向けの企画を開催します 2026/2/4